日本画|磯貝 洋子/Yoko ISOGAI オヨのぐだぐだ通信(93)

磯貝洋子

何をどう描くか?

2016/11/08

只今、ThreeSTYLES展にむけて制作中です。

複数作品の制作なので、まず、スケジュールを立てます。
同時に複数の作品をこなせない私は、何日までに、コレを描いて、次はコレ、その次はコレって感じです。予定通り出来たことなんかないのですが。

そのスケジュール前に必要なのが ”何をどう描くか”ってことです。
これは、絵の設計です。
自由で楽しい、苦しい、最重要なところです。

ここで、慌ててよく考えもしないで進めてしまうと後悔が待っているのですね。

例えばこんな時に、筆自慢の人の作品など見たりすると、"技法がすべて"って方向を間違えてしまうんです。
「この本、勉強になるから見ると良いですよ。」なんてのも、だめだめ。

自分がなぜ絵を描こうとしているのか。偉い人でも、人気作家でもない、自分がです。
絵によって、沢山の人と感覚を共有したいわけでないけど、描きたいものはあるんです。それを、見失ったら何の意味もありません。


最近、気がつくと、描き方…技法が一番になってしまっているのです。
「自分らしいマチエールを持たなきゃ、ぱっと見て誰の作品か分からなきゃだめ。」なんてことも耳にします。

それって、なんでしょうか?絵は技法なのでしょうか?
技法が無ければ、絵は描けません。でも、もっと大事な中身があるってダメですか?
好きな絵を考えてみると、油絵、水彩画、水墨画、写真、版画、漫画 … ジャンルは関係ないし、もちろん技法も、完成度も関係ありません。ただ、そこにある空気?っていうのかな、好きな作品はみんな同じ感覚があるんです。私も、その感覚を自分の形で表現したいだけなのです。
思っていても、なかなか納得の作品は描けていませんが。

大事なこと忘れてしまわないようにって思っていても、「まだまだね」とか、バカにされるのは嫌だな~と方向間違えてしまいそうになるんです。

やばいな、やばいなぁ、私。

制作手順

技法が自分らしさ?

技法は描きたいものによって、いつも違う。
モデルは植木鉢で育てているへびイチゴ。
地塗りは赤紫に塗ってあった紙を使用。

塗っていく

膠抜きしたまぜこぜ絵の具で塗っていく。
サムだし、赤い実が愛らしく描けたらいいかな。

アルミ箔はった

箔を張って、つや消しに絵の具を塗ってみた。
ほとんど消えて見えなくなった。
絵肌は面白いけど、
これは、要らない仕事だったような。

描きおこし

マチエールに何かしなきゃって無駄なことをした。
技法、技法って考えすぎ。
と、また塗り直し。

隠れます

はいはい、また、消しました。

ほぼ、完成

ちょこっと、赤い実登場。
技法に秘密ないんだけど。。
物語ならめっちゃ短編ですね。

よっちゃんの成長報告

よっちゃんと500円硬貨

13グラムに育ちました!

このページのTOPへ