日本画|磯貝 洋子/Yoko ISOGAI オヨのぐだぐだ通信(94)

磯貝洋子

概念と闘う

2016/11/14

[茶色い髪のぉ~、つけまつげかなんかしたりぃ~、派手な車乗ってぇ~、ヘラヘラした今時の若いもんがぁ~」

えっ? はい、若く無いし一部違うけれど、私のこと? 私、何か失礼なことしました?

髪の色がどうのとか、服装がどうのとか、いい歳してとか、自分の時代と違うからって、ありとあらゆることに偏見や概念。
これくらいがちょうど良いという自分の枠組みの中に生きていられるのでしょう。でもね、おじさん、その"~"のところ、"今時の"ですよ。

よく知りもしないことに評価を下したり、嫌いになったり。私もそうです。

美術教員をしている人が、あるときは"美術が専門で暮らしているんだ"って言ってみたり、あるときは"絵描きじゃ無い教師が専門だ"って言ってみたり。都合良く立ち位置変える。

すると、私の中に、美術教師=中途半端 ってなっちゃうんですね。
いけませんね。何人のことを知って、判断しているんでしょう。
これは、黒髪=良い人 茶髪=悪い人 と変わらない。

何かに興味をもって、よく知ってみようとすると、知ったかぶりに気づき恥ずかしくなります。
そして絵の設計を考えているとき、発想の貧弱さ、概念的な思想、、、思い知らされるのです。自由な発想を持っていたいとか、型にはまりたくないとか言うのは簡単だけれど、さて、実行は…。

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